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障害者施設殺傷事件 だんないからの声明

 戦後、最も凄惨で残虐と言われるレベルの事件が起きてしまった。たった一人の偏った思想を持った人間の手によって、19人もの尊い命が奪われてしまった。しかも重度障害者を中心に狙った、あまりに卑劣で計画的な犯行は、身の毛もよだつような恐怖を覚える。私たちも同じ障害者として、非常に悔しくて悲しくてならない。亡くなられた19人の方々に対し、心からお悔やみ申し上げるとともに、卑劣で残虐極まりない犯行に断固として抗議する。また、今も事件が発生した施設において生活を余儀なくされている入居者の方々のことを思うと、胸が引き剥がされるようである。
 容疑者が衆議院議長に宛てた手紙には、世界平和のために障害者は安楽死させるべきとか、哀れな障害者はいなくなればいいとする残忍な考え方に基づく優生思想をうかがえる文言が並んでいた。それは、まるでナチスドイツのヒトラーがユダヤ人を大量虐殺する前の、障害者ばかりを集めてガス室に送ったときのようだ。そのときの状況と今の日本が重なって見えてならないのである。
 日本が障害者権利条約に批准し、今年4月には障害者差別解消法が施行され、ようやく障害者が1人の人間として認められたと歓喜に沸いた矢先の出来事。私たち障害者は大きなショックに耐えない。同時に「自分も刺殺されないか」という大きな不安と恐怖にさいなまれる。「この恐怖に屈すまい。」と言い聞かせるたびに、言い聞かせる分の新しい恐怖におそわれる。そんな思いをしている障害者は少なくないだろう。
 しかし、それでも私たちは生きていかなければならない。命に重いも軽いもない。この世に誕生した限りは、人間として生きる権利、生ききる義務があるはずである。「障害者は生きる価値がない、死ねばいい」などと思う人が、まだいるとすれば本当に悲しいことである。というよりも、寂しくなる。しかし、だからこそ私たち「だんない当事者」は、このような現実を直視し、そのように思う人々が1人もいなくなる社会を強く願いながら、活動に全力投球する決意を新たにしたところである。
 最後に、今回の事件を起こした容疑者は絶対に許されるものではなく、強く抗議する。それとともに、このような人物を作り出すような社会システムに大きな憂慮を感じつつ、「安楽死」を是認するに等しい尊厳死の法制化に向けた流れや、その風紀を醸成する全ての動きに対しても強く抗議する。
                                              だんない当事者職員 一同
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